親が老いていくということ…に号泣しました

2017年09月19日

昨日、三泊四日うちにいた母親が帰りました。ほっとしている私の目に飛び込んできた医師長尾和宏先生の詩に号泣しました。

私はなんてひどい娘なのだろうか。すぐに怒ったり、バカにしたり。お母さん、ごめんなさい。

この詩を見つけたのは偶然じゃなく必然ですね。常に読み返します。そして、長尾和宏先生の本を買おうと思います。

以下、転載します。



老いるということ


親が老いていくということ
それは、何度も同じ話をするということ
何度も同じことを訊いては、
あなたを苛々させるということ


親が老いていくということ
それは、自信がなくなるということ
自信がなくなるけど、子どもにだけは強がっていたいということ


親が老いていくということ
それは、歩くのが遅くなるということ 
膝や腰が常に痛いということ
低気圧がくるだけで動くのがしんどい日があるということ


親が老いていくということ
それは、食べる量が減るということ 
噛む力が弱まるということ
でも食べたい物を食べさせるのが一番の健康法であるということ


親が老いていくということ
それは、もう生きているのは嫌早く死にたいと言い出すということ
だけどあなたに迷惑をかけたくない気持ちと裏腹かもしれないこと


親が老いていくということ
それは、トイレが近くなること 
夜中にトイレで起きるということ
尿道も肛門もゆるむから、ふとしたときに漏らすということ


親が老いていくということ
それは、歩行や食事が遅くなったり、トイレに失敗したときでも
子どもにだけは怒鳴られたくない、怒られたくないということ


親が老いていくということ
それは、言葉が咄嗟に出なくなってくるということ
言葉が出なくなっても、心の中に想いはちゃんとあるということ


親が老いていくということ
それは、周囲の友人や愛している人や犬や猫が
徐々にこの世からいなくなって、どんどん不安になるということ


親が老いていくということ
それは、不安である分、あなたのことが気がかりだということ
あなたの電話をまっているということ
声が聴きたいと願うこと


親が老いていくということ
それは、萎(しぼ)んでいくこと 
小さくなっていくということ
小さくなって軽くなって、それでもあなたの親であるということ


親が老いていくということ
それは、お別れの日は少しずつ近づいてきているということ
親がどんなお別れを望んでいるか察してあげること


親が老いていくということ
それは、うとうとする日が多くなってくるということ
この世とあの世の境目が少しずつ曖昧になってくるということ


親が老いていくということ
それは、命の仕舞い方を、あなたに教えてくれているということ
あなたもいつかこうなるのだと、それは最後のプレゼント


「老いを忘れた日本人」 長尾和宏Drの詩より

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Posted by 阿宇羅 at 14:53 │日常
この記事へのコメント
この詩を読むと、どんなに憎まれ口叩かれても優しくしなくてはと思い泣けて
メールよりも電話しようと思っています
忙しくしていても声が聞きたいんですね
Posted by よしえ at 2017年09月20日 08:31
よしえさん、コメントありがとうございます。素晴らしい詩でしょう。ただ、うちの母親は電話しても忙しい時間だったらにべもないので、かかってきたら優しく対応しようと思っています(^-^;
Posted by 阿宇羅阿宇羅 at 2017年09月20日 09:02

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